そう言ってあたしたちを見て優しく微笑んでいたのは、同じクラスの琥都。
琥都の彼女、奈乃も一緒だった。
「だって湊があたしの……」
ハッ……危ない。
正直に話したら、湊と同居してるのがバレる。
「グッモーニーン!」
道の向こうから、大きく手を振って走ってくるのは、同じクラスの快。
「アイツ、朝からどんだけテンション高いんだよ」
あたしの隣で湊がボソッとつぶやく。
「おはよー!快ーっ」
そう言ってあたしは、走ってきた快と笑顔でハイタッチをした。
――パンッ。
「イエイッ」
あたしとハイタッチをした快は、湊ともハイタッチをしようと手を構えたけど、湊は無視して歩き出す。
「おーい、湊ってばー」
ふざけて快は、後ろから湊に抱きつく。
「うざいうざいうざい」
嫌がる湊を、快は面白がって離さない。
そんなふたりの様子を見て、あたしたち3人は笑っていた。
いつもと変わらない、楽しい1日が始まると思っていた。
だけど、そんな幸せな日々は
あっというまに崩れたんだ――。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
