青い空、ゆっくりと白い雲が流れていく。
薄ピンク色の桜の花びらがはらはらと舞い、
暖かい陽射しを浴びながら、湊と一緒に学校へと向かう。
「……おい、頭に虫ついてんぞ」
隣を歩く湊の言葉を、あたしは無視して歩いていく。
もうその手には引っかからないし。
「いいかげん機嫌直せよ。わざとじゃねぇーって言ってんだろーが」
ファーストキスもまだなのに、胸を触られたなんて……!
あーもぉ。1秒でも早く記憶から消したい。
「おまえさっきから、スカートめくれてんぞ?」
「えっ!?」
あたしは咄嗟にお尻を両手で押さえた。
「……嘘だけど」
「ちょっと、湊っ!」
「おまえが無視すっからじゃん」
「アンタが悪いんでしょ?」
「俺はクマの腹を押さえただけだ」
「だからクマじゃないって言ってんでしょーが!」
あたしたちが道の真ん中で言い争っていると、後ろから声が聞こえた。
「また朝からケンカか?」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
