嘘と本音と建前と。

いつもがみがみうるさいくせにこういう時は意外と可愛いんだなと

司は可笑しく思う。


田中が指定のカッターシャツの上にベストを早速着た。


予想以上に大きく、長いはずのスカートが短く見える。


「女子の割に身長高いのにベスト大きかったね。
田中さん、見てるより小さいんだ。」


少し可笑しそうに言う司の言葉に田中が反応した。


「藤堂くんが大きいだけです。」


田中はむっとした声のわりに顔は少し嬉しそうだった。


いつもなら男女差があるに決まってるでしょ、と冷静に返すであろう


ところを今日の田中はやけにおとなしい。


田中の嬉しそうな顔を見る限り身長のことを意外と気にしていることが


伺える。


「それ、明日返してくれればいいから。今日は着て帰りなよ。」


「ありがとう。そうさせてもらいます。」


田中はいつもの田中に戻って丁寧にお辞儀をした。