嘘と本音と建前と。

ヘアアイロンをコンセントから抜いている田中に司は後ろから話しかけた。


「ありがとう。田中さん隙があるのはいいけど、

それだと変な男が寄ってくるよ。」


田中は振り返り疑問符が滲む顔で司を見た。


いくら何でもわからないか、と司はもう一押しヒントをあげることにした。


「ブラウスの下、何か着た方がいいよ。」


「なっ」


司の言葉を聞いてすかさず田中は胸元を手で抑えた。


徐々に顔が赤く染まっていく。


田中はそれを隠すように俯いた。


司は自分の机の上に置いてある先程まで着ていた白ベストを

田中の頭にかけた。


「今のセクハラ調査に書かないでね、親切心だから。」


「ありがとうございます。」


田中は白ベストで目から下の顔のパーツを隠しながら司を見た。