嘘と本音と建前と。

「ってことは何、じゃあ俺主人公!?」


すげぇ、すげぇと空知が雛鳥のように鳴く。


米倉が司の呆れた顔を見て笑った。


「藤堂お前、廉の主人公羨ましいのかよ。」


米倉が司の左肩に右手を置いた。


「そんなわけないだろ。」


司は蔑むように米倉を見下ろし、肩に乗る米倉の手を払い除けた。


すると米倉は手を叩いて笑い出した。


「どっちかっつうと空知のライバル役の方がお似合いだよな、お前。」


「今回は藤井さんたちの完全なる趣味だ。僕の意見なんて

一切聞いちゃくれない。」


渋い顔をした司の両肩に米倉は両手を重く置いた。


「ドンマイ。」


米倉は司の肩を二、三回揉んで空知の元へ戻っていった。


米倉から同情の色は見受けられなかった。