嘘と本音と建前と。

「クラスのほかのやつだっているよね。」


司は真っ当な理由を見つけはっきりと田中に物申した。


「みんな他の作っちゃった。」


田中に言ったはずなのに反応したのは藤井だった。


「それに藤堂くん、ただのスーツじゃない。何かおかしなところでもあるの?」


田中が悪い顔をして司に問いかけた。


たしかに知らない人から見れば黄色のネクタイ以外ただのスーツだ。


ここで腐女子系アニメのコスプレだろと言い返したら司の評判は地の底確定だ。


司は押し黙った。


これは何を言っても無駄な流れだ。


いやむしろ何か言ったら駄目な流れだ。


司は流れに身を任せることにした。


当番の時間帯に売り子をするふりをして品出しでもしておこう。


売り子は空知にでもやらせればいいだろう。