嘘と本音と建前と。

司が目を泳がせていると空知がジーパンを持って返ってきた。


「なんだよ、藤堂も着よーぜ。」


いよいよ本当に断れなくなって司は引きつって笑った。


空知にトイレへ連れ込まれ、試着したコスプレ衣装は恐ろしく司にぴったりだった。


確にサイズは聞かれたが測ってまではいない。


「藤井さんこえーな。」


黄色のネクタイを渋々締めながら司が呟いた。


「ほんとに怖いぐらい器用だよな。」


空知がそう思っているだけならそれでいいかと話を終わらせた。


怖い理由を一々話すのも億劫だ。


教室に着くと藤井さんと愉快な仲間達が一斉に手にスマートフォンを
持って司と空知を取り囲んだ。


「写真、撮っていい?」


ぶっきらぼうな川西が先程とは打って変わって詰め寄ってきた。