嘘と本音と建前と。

「あ、ごめ、あー。」


空知はあからさまな同様を見せた。


冷静なふりをして司のカッターシャツを拭いているが隠しきれていない。


「あの日以来見てないな。」


空知の背中がビクッと震えた。


「劇にでも出るのかな。」


司は何気なく呟いた風な口振りで独り言をいうと空知が顔を上げた。


「なるほど。」


まさかとは思ったが本気にしているらしかった。


司は空知は何処までも素直な奴だなと可笑しく感じる。


「少し遠回りしてクラスでも覗く?」


同じ棟の同じ階だけど染谷香織のクラスと司たちのクラスはお互い階段に一番近い教室だから前を通ることは基本無い。


あるとしてら移動教室か図書室に行く時くらいだ。