嘘と本音と建前と。

週の始め司が選んだコートを着て登校した。


口車に乗せられた気もするが防寒具はあって損はしない。


「空知さん?」


聞き覚えのある声に慌てて振り返った。


香織の顔が視界に飛び込んでくる。


「おはよ。」


空知は声をかけてもらえたこと喜びを噛み締めた。


「おはようございます。」


香織が会釈した時に垂れた髪を耳にかけた。


「コート出したんですか?」


香織が当り前のように横を歩いた。


空知は大きく頷いた。


「似合いますね、その色。」


空知は太ももをひねりながらはにかんだ。