嘘と本音と建前と。

空知の進み具合いはまずまずといったところだ。


荷物をまとめ教室をでた。


締め切っていた教室の一歩外にでるとやはり温度の差はあるようで

露出している首のあたりが寒い。


あと1週間で12月に入る。


テストが終わればあとは冬休みまでのんびり過ごせばいい。


空知と司は枝垂れ桜の前に立った。


初めて見る枝垂れ桜の点灯された姿に風流も何も無いなと

苦笑いしてしまった。


陽気に枝垂れ桜に登ろうとするサンタと下で待機するトナカイの

アンバランスさは笑いを誘っているようにしか見えない。


「綺麗だよね。」


空知に同意を求められてもこればかりは微笑む以外できなかった。


ツリー越しに自転車を押す香織の表情も歪んでいた。


考えていることは恐らく同じことだろう。