嘘と本音と建前と。

どうやら単位ギリギリらしい言い方だ。


「見てあげようか?」


司は気が付けばそう言っていた。


まずいわけではないが急すぎたかと焦る。


しかしその心配はいらなかったようで香織が「いいんですか。」と

目を輝かせた。


1年生はまだ数学Aと数学1で司がしている数学Bと数学2の復習と

言ったところだった。


「もれなく空知もハッピーセットだけど。」


テスト前に決まって泣きついてくる空知が来ないはずがなかった。


「りょかです。助かったァ。」


香織が安堵のため息を漏らす。


「なんだそれ。」


香織の表情に釣られて司は微笑んでいた。


テスト一週間前になり、予想通り司の元へ空知が泣きついてきた。