嘘と本音と建前と。

香織の隣に空いた穴は司のために設けられたものだろう。


会釈をしてから司は座った。


ズボンの上からなのに今まで座っていた人の体温を感じた。


生暖かくて気持ちが悪い。


ずれてもらっておきながらなんとも図々しい考えたが

仕方の無い事だと思う。


「もうすぐテストだな。」


司は訳もないことを呟いた。


「テスト勉強嫌いですか?」


香織が微笑んだ。


「そりゃね。好きなの?」


香織は眉間にシワを寄せて「まっさかぁ。」と笑った。


「うち数学が毎度毎度赤点ギリギリなんですよ。」


香織は口を尖らせた。


「あ、でも勉強してるんですよ、テスト前に。」