Returns *リターンズ*


こんなにかわいいかわいい花には、

どうしてでも幸せになる権利があるし、

幸せにならなくちゃいけないんだ。



坂元君も早く気づいてあげればいいのに。



あ、そーだ。



「ちょっともらうね〜。」



康にいさんの作ったクッキーを5枚程もらい、

席をたつ。


「これ花…が作ったんだってー。
お裾分け、どーぞ。」


少し離れた席で、かたまって喋っている

男子グループにクッキーを渡す。


『花の兄』の部分を軽くごまかした。


「おっ、花ちゃんありがとー!!」


5人グループの中の、いかにも軽そうな男子が

花に声をかける。



全くタイプが違う5人は、小さい頃からの

幼なじみらしく、とても仲がいいらしい。



そんなグループの中に、坂元君はいる。


坂元君は、長い前髪が目元まできていて、

イマイチ表情が読めない。



花も積極的なタイプではないけど、

坂元君もどう見ても自分から何か動くような

タイプには見えない。