Returns *リターンズ*


…あ、そうだ。

まりちゃんにちゃんとお礼言ってなかった。



「この前は本当にありがとうね。リュック届けて
くれて、一緒に病院行ってくれて。
おばあちゃんにもう一度会えて…嬉しかった」


「おばあさんも、
藤倉に会えて嬉しそうだったな。」



『はるちゃん、はるちゃん』と言って、

私の手をにぎってくれた

おばあちゃんのぬくもりを思い出した。



「7年前に戻ってきちゃった時は、何でこんな
事に…って気持ちばかりになってたけど、意味が
見つかった気がして嬉しかった。…私たちってさ
もっと人助けするべきなんじゃないかな?
こうすれば体育祭で優勝できるよ!とか、詐欺に
あった人に事実を伝えたりとか、不慮の事故で
亡くなった人を助けたりとか…」



私たち2人は、未来を知っているんだ。

だから、みんなの後悔を少しでも

なくしてあげる事ができる。



「そしたら次々と未来が変わるぞ。」



まりちゃんの言葉も分からないわけではない。


本来亡くなった人を助けた事によって、

将来産まれてくるはずの命が、

産声をあげないかもしれない…。



「藤倉の気持ちも分かるけど、
深く関わっちゃいけない気がする。」



本当にそれでいいのかな…。

今の私にできる事はないのかな…。



もやもやした気持ちが

ずっと胸の中に残っていた。