「花っ、4時間目までには返しに来いよ!」
隣りの席の、仁のところに来ていた女子が
教室を出て行き、彼女のところへ行った。
「おい、まさ。お前がそんな風に笑うなんて
珍しいな。そんな楽しい事があったのか?」
おい、俺だって笑う事くらいあるって。
どうやら俺の印象は、相当なものらしい。
それからも教室の外にいる彼女を、
何度も見かけた。
彼女は、仁の妹の友達らしい。
今日は、壁をじ──っと見てたかと思うと、
周りの目を気にしながら壁に
何か書いているようだった。
その後は、満足そうな笑みを浮かべている。
