キミに捧ぐ愛



見たくなかった。


見つけたくなかった。


あたし以外の子に笑顔を向ける海里なんて。



胸が痛くてどうしようもない。


一気にブワッと溢れた涙は、一瞬にして頬に流れた。



「太陽……女の子と手を繋いでる」



亜子ちゃんがそう言っていたけど真っ白な頭には入って来なくて、海里の姿から目が離せない。


海里はあたしに気付くことなく、フロアの隅の方に身を寄せて何やら女の子の耳元でコソコソ言っている。


そんな2人から、どうしても目が離せなかった。



海里が何かを囁くたびに、女の子は嬉しそうに笑って上目遣いで海里を見上げる。


そのまま吸い寄せられるかのように2人の間にあった距離がなくなり、お互いの顔が徐々に近付いていった。


そして唇が重なった瞬間、あたしは居ても立ってもいられなくなって逃げ出した。