キミに捧ぐ愛



「で、でも、ウワサはウワサじゃん?真実じゃないかもしれないし」



ウソであって欲しいと願いながらも声が震える。


初めて聞かされたことに頭が追いつくので精いっぱい。


真実なんて知りたくない。


何も気付きたくない。


そしたらきっと笑っていられる。



「そうだけど……ホントだと思う。クラスの子が、ここで2人を見たって言ってたから」



「それでも、浮気してるとは限らないじゃん」



「そうだけど……」



亜子ちゃんがそう言いかけたところで音楽が止まった。


どうやら休憩タイムに入るみたいで、フロアで踊っていた人がぞろぞろと離れて行く。



薄暗い中でこんなにたくさんの人がいるのに、あたしは見つけてしまった。


どうして……?


なんで?


そんな思いが胸に渦巻いたのは、とびっきりの笑顔で女の子の肩に手を回す海里の姿を見つけたから。