2人の優しさが胸に響くのは弱っている今だからこそで、普段のあたしなら揺らいだりはしないのに。
こんなことで泣きそうになるなんて、ホントに今日のあたしはどうかしてる。
長谷川君の思いがけない優しさとか、みっちとマイの温かい思いやりが嬉しくてたまらない。
ほんとはね……こんな風に誰かに優しくされたかった。
『大丈夫?』って、手を差し伸べてくれる人の存在を求めてた。
信じてみてもいいのかな?
怖いけど、ほんとは人を信じたいんだ。
「ほら、早く荷物置きに行こっ!」
みっちに腕をグイグイ引っ張られて転びそうになった。
「みっち!結愛は具合いが悪いんだから乱暴にしないの」
「はーい、ごめんなさーい」
呆れ顔のマイにみっちが素直に謝る。
なんだか、子どもとお母さんみたい。
頼もしい2人の存在が、なによりも今は心地いい。
いつか裏切られた時のことなんて考えられないほどに。



