「なー、今から会える?」
電話越しに聞こえる海里の声に懐かしさが込み上げて、たったそれだけで泣きそうになった。
好きだよ、海里。
胸の奥が締め付けられて苦しい。
海里への想いがどんどん募って行く。
……会いたい。
会えばきっと、大丈夫。
安心できるから。
「うん、どこに行けばいい?」
「じゃあ俺んち来て」
「うん」
きっと大丈夫だよね。
海里とこれまでみたいに一緒にいられる。
何も心配することなんてない。
何もなかったフリをして笑っていれば大丈夫。
やっと見つけたたったひとつの居場所を、失いたくないんだ。
学校を出て駅までダッシュした。
早く海里に会いたくて、電車に乗っている時間さえもがもどかしい。
早く早く。
早く会いたい。
海里に会えば、これまでの不安は綺麗サッパリなくなるに決まってる。



