「もう、だからそんなことを爽やかにサラッと言うんじゃないのー!」
「はは、いいじゃん」
「よくなーい!」
あたしは2人のやり取りを見つめながら、プリクラをこっそりカバンの中にしまう。
すると、電話が鳴っていることに気付いて鼓動が大きく跳ねた。
《着信》
海里
画面に映った文字を見て胸が高鳴る。
今まで悩んでいたことや不安な気持ちが一気に消し飛んで、ふつふつと嬉しい気持ちが込み上げた。
あたしって、やっぱり単純だ。
「ご、ごめん。帰るね!バイバイ」
早く電話に出たくて、あたしはその場から駆け出した。
やっと来た。
待ち望んでいた海里からの連絡が!
嬉しくて嬉しくて胸が弾む。
「もしもし!海里?」
階段を駆け上がって、ひと気のない屋上のドアの前まで来たところで電話に出た。



