そんな彼の名前は長谷川 大翔(ひろと)。
前に『生きてて楽しい?』なんて失礼極まりないことを聞いて来た長谷川君は、あれから時々こうやってあたしに絡んで来るようになった。
この前の授業の時もそうだ。
「ほらほら、結愛っちが嫌がってるでしょ?大翔っちはどっか行ってよー!」
「いいじゃん。如月さんって、かわいそうで見てらんないんだよね」
はぁ……?
かわいそうで見てらんない?
なにそれ。
長谷川君ってにこやかな割には言うことがキツい。
同情されてる?
それとも見下されてるのかな?
バカにしてるよね……絶対に。
何にせよ、不愉快極まりない。
だけど、人の顔色をうかがうのは得意だから何となくわかる。
長谷川君は多分、あたしのことが嫌いだってこと。
それなら構わないで欲しいのに、どうしてあたしに構うの?
だからこそ、掴み所がなくて何を考えているのかさっぱりわからない。
「大翔っち、ほんと性格わるーい!そんなこと言うから、結愛っちが傷ついてるじゃん」
「如月さんが?ありえないだろ」
ムカッ。
やっぱり長谷川君はあたしのことをバカにしてるとしか思えない。



