顔を上げた瞬間、目の前にヒロトの顔が迫って来た。
キスされる。
そう思った時にはすでに、唇を塞がれていた。
驚くあたしを見てヒロトがクスッと笑ったような気がしたけど、ドキドキしすぎて何も考えられない。
柔らかくて温かい唇から、ヒロトの熱い気持ちが伝わって心臓が破裂しそう。
いつの間にか両手首を掴まれて、気付くと背中が壁に押し当てられている状態だった。
「ん、ヒ、ヒロト……っ」
角度を変えて何度も何度も繰り返されるキスに、ドキドキしすぎて倒れちゃいそう。
それでも、ヒロトはまだ余裕があるように見える。
「は、ん……ヒロ、ト」
こんなにドキドキしてるのはあたしだけなの?
ヒロトはキスくらいじゃドキドキしないのかな。
「なんだよ。んな声出されたら、もっとしたくなるだろ」
「なっ……」
「もっとしていい?」
「……ダ、ダメ」
「なんで?」
おデコ同士をくっ付けたまま、至近距離で目が合っていることにドキドキが止まらなかった。
「ヒロトは……余裕だなって思って。あたしとキスしてて、ドキドキする?」
「余裕?どこが?」



