キミに捧ぐ愛



「家族は多い方が楽しいじゃないかって言ったのよ、あの人」



さっきまで泣いてたのがウソみたいに、母親は幸せそうに口元を緩めて笑っている。



「俺たちの子どもとして育てようって。だから今すぐ結婚して下さいって、プロポーズされたの」



「すぐにはお返事出来ませんって言ったんだけど、毎日毎日体調を気遣って下さったり、家まで送り迎えして下さったり、とにかく優しくしてくれた。この人になら、安心してこの子を任せられると思って一緒になることを決めたの」



「んだよ、それ。だったらなんで、今さらあの男が現れたんだよ」



戸惑っているのか、広大の声が震えている。


いきなり現れて、衝撃的なことを聞かされて、かなりビックリしたに違いない。