「お母さんに愛されてる広大がずっと羨ましくて仕方なかった。あたし……ホントは」
喉の奥から熱いものが込み上げて来て声が詰まる。
息が、胸が苦しい。
ヒロトはそんなあたしに腕を回しながら、優しく髪を撫でてくれている。
『大丈夫だよ』というように。
「ずっとずっと……寂しかったんだ」
お母さんに優しくされたかった。
大きな手で『大丈夫だよ』って、頭を撫でて欲しかった。
あたしのことで一生懸命になって欲しかった。
心配……されたかった。
血の繋がりはなくても、ホントはお母さんが大好きだったから。
でも、大嫌いなフリをした。
愛されることをムリして諦めた。
強くなった気でいた。
他に居場所を求めた。
そうでもしないと、何かに押し潰されそうだったから。



