なんで？ってこっちが聞いてるのに。
わけわかんないことばっか言わないでよ。
振り回されるこっちの身にもなって欲しい。
「俺、ユメと話すようになってからマジでおかしいよな？」
「そ、そんなの知らないよ。前のヒロトを知らないんだから」
「それも、そうだな。でも、絶対に変だ。今まで自分からこんな風に抱き締めたり、イラついてキスしたりしたことなんてなかったのに」
そう言ったヒロトの腕はかすかに震えていた。
それはまるで、自分で自分の行動をビックリしているよう。
「それに……なによりも」
耳元で甘い声がした。
ゾクリと全身が震える。
「俺、今すっごいドキドキしてる」
「！？」
な、なに言ってんのこの人。
