キミに捧ぐ愛



「あのまま走って行ってたら、確実にヤられてただろうな」



「え……?」



あのまま……走って行ってたら?


ヒロトが呆れたようにため息を吐く。



「マジでバカだよな、ユメは。考えナシの大バカ」



「な、なによ。2回も言わないでよね」



バカじゃないし。



「あの奥にある一帯は暴力団の巣みたいなもんだから、この辺知ってる奴は男だろうと女だろうと絶対に近付かない場所なんだ」



「え!?」



ぼ、暴力団……!?


あたし、そんなところに行こうとしてたの!?


でも、だけど。


じゃあ、あそこを通る人は暴力団関係者ってこと?



「ど、どうしよう……だったら、広大が危ないよ!」



だって曲がって行くのを見たんだ。


もし、何も知らずに行ってしまったんだとしたら。


顔からサーッと血の気が引いて行く。