「お願いだから行かせてよ!ヒロト」
「ムリ。お前、ホントにしつこい」
意思とは無関係にズルズル引っ張られ、その場から離れてってしまう。
力が強すぎて、あたしなんかの非力な力で抵抗してもビクともしない。
ヒロトは溜まり場のビルまで来ると、ズボンのポケットから鍵を出してドアを開けた。
入った瞬間、両手首を掴まれて壁に背中が打ち付けられる。
密着するように、目の前にはヒロトの顔と体が迫っていた。
「な、なに……?なんでこんなこと」
「なんもわかってないから」
「な、なにそれ。意味わかんない」
ヒロトの言うことは、やっぱり未だによくわからない。



