「そっちは危険だから、絶対ダメだ」
「そんなの関係ないよっ!行かなきゃダメなの!」
手を振り払おうとするけど、それ以上にヒロトの手の力が強すぎて敵わない。
ヒロトが言う危険の意味がわからないけど、今は追いかけることしか頭にない。
「お願いだから離して……!」
「離さねーよ」
淡々とした冷静な声が『少し落ち着け』と言っているようだったけど、こんなに淡々とされたんじゃ余計に熱くなってしまう。
「なんで!?あたしは行きたいの!」
「俺は行かせたくない」
「お、お願いだから!手遅れになっちゃうよ……っ」
こうしている間にも、どんどん追い付けなくなってしまう。
だから早く追いかけたいのに。
振りほどけない腕がもどかしい。
「ユメはなんもわかってないな」
「え?ちょっ……!」
わかってないって、なにが?
聞き返そうとしたけど出来なかった。



