テレビの真正面のこの場所は、いつものあたしの定位置だ。
コの字型のソファーだから、1人のスペースは割と大きくて寝転んでも余裕ってわけ。
ヒロトはあたしの斜め前に座って、少年誌をペラペラめくっていた。
「なんで竜太のことを気にするわけ?」
「んー、気にするっていうか。疑問だよ、疑問。どこ行ってんのかなーって」
「女のとこ」
「え?」
「あいつ、ほぼ毎日のように色んな女のところに行ってんだよ」
「へ、へぇ。モテるんだ」
「さぁ、どうだろうな」
「でも、色んなウワサがあるし。あれだけカッコよかったら、モテるのもムリないよね」
弄んでることは最低だと思うけどさ。
ヒロトは突然、パタンと少年誌を閉じた。
何となく雰囲気が怖いというか、聞いてはいけないことを聞いちゃったのかな?
もしかして、余計なことを言い過ぎた?



