「気にすることねーだろ。しばらく様子見とけば?」
「で、でも……無意識に怒らせるようなことをしたのかもしれないし」
あんなあからさまに態度を変えられたら、気になって仕方ないんだけど。
「気になるなら本人に聞いてみろよ。言わなきゃ伝わんねーんだから」
「う、それは」
そうだけど。
でも、聞けないよ。
「俺、これから約束あるから。大翔によろしく言っといて」
そう言いながら、スマホと財布をポケットに入れて立ち上がる辰巳君。
「ま、待ってよ。逃げる気?2人きりとか気まずいじゃん」
「大丈夫だっつってんだろ。あいつ、ユメには気ぃ許してるし」
「そ、そんなこと言われても……」
長谷川君があたしに気を許してるなんて思えない。
「ユメならあいつを変えられるから、頑張れよな。じゃあ」
辰巳君は無情にもそう言い残して行ってしまった。



