キミに捧ぐ愛



「いや、この辺遅い時間は危ないから」



「で、でも」



「いいから。女の子なんだし」



長谷川君は一歩も引かず、たった数分の距離を送ってもらうことになった。


なんだか、女の子扱いされるって変な感じ。


今まであたしの中の基準は海里だったから、他の人にそんな風にされるとソワソワしてしまう。



夜の繁華街は昼間みたいに明るくて、黒いスーツを着たお兄さんやホスト風の人がウロウロしていた。


昼間とはまた違ったキラキラした雰囲気の中、長谷川君は堂々と歩いていてなんだか慣れている様子。



「今度からはさ」



ネオンが眩しく輝いて、長谷川君の整った横顔を照らし出す。


どこか大人びているその横顔から目が離せない。



「俺に連絡しろよ」



「え?」



「1人でいたくない時、俺に連絡して。あー、連絡先わかんねーよな。LINEやってる?交換しよ」



「え……?あ、うん」



でも、なんで?


「長谷川君って、よくわからない人だよね」


「え?」


「あ、ううん。なんでもない」


キョトンとした顔で見つめられて、とっさに愛想笑いで返した。


ここまで心配してくれるのは、やっぱりあたしがかわいそうに見えるから?