キミに捧ぐ愛



しばらくして長谷川君が来ると、あたしがいたことに驚いていたけど「いらっしゃい」って笑いながら言ってくれた。


2人はあたしが思うほど、冷たい人じゃないのかもしれない。


あれ?

でも、なんだろう。


さっきからずっと感じる違和感。


「長谷川君、ケガしてる?」


ソファーに座り込もうとした時、一瞬痛そうに顔を歪めたのがわかった。


「え?」


すぐ隣で目を見開く彼。


「なんだか、ツラそうだから」


「べつに、大丈夫だけど」


ニッコリ笑ったその瞳に色はない。


深く詮索したつもりはなかったけど、これ以上聞くなという雰囲気に負けてなにも言い返せなかった。


辰巳君はベッドでひとり爆睡中。


ほんとマイペースな人だよ。


だけどここにいるとなんだか落ち着く。



「如月さんって電車だよな?終電ヤバいんじゃない?」



「え?あ、もうそんな時間……?」



ここには時計がないから、時間を確認するのはスマホくらいしかない。


確認すると0時前でビックリした。



「か、帰らなきゃ……っ!」



「駅まで送るよ」



長谷川君が立ち上がり出て行こうとした。



「いいよ、すぐそこだし!走って行くから」



突然押しかけてきたのはあたしなのに、これ以上迷惑をかけるわけにはいかない。