キミに捧ぐ愛



どうしても家に帰りたくなくて、でもあたしには友達なんていないから、行く当てもなくて。


結局、電車に乗って長谷川君たちが溜まり場にしているビルの前まで来てしまった。


来たって会えるわけがないとは思っていたけど、他に行き先なんて思いつかなかったんだ。


繁華街のど真ん中に建つビルの前で立ち尽くす。



ど、どうしよう。


勝手に入るわけにはいかないし。


そもそも、鍵がかかってるよね。


いなかったらどうしよう。


さっきから通り過ぎて行く人たちにジロジロ見られて、明らかに不審者だと思われてるよね。


ど、どうしよう……。



「何やってんだよ?」



そんな時、背後から聞こえた低い声にヒヤリとした。