キミに捧ぐ愛



「あーあ。次こそ絶対いい恋愛するんだー!亜子だけを一途に愛してくれる人を探すもんね」



亜子ちゃんはいいな。


前向きでいられて。


あたしにはムリだ。


海里がいなくなって出来た穴は他の誰かじゃ埋まらない。


海里じゃなきゃダメなんだ。


亜子ちゃんと違って、あたしは過去を振り返ってばかりいた。


あの時ああしていればって、今でも考えてしまう。


今さらそんなことを考えたって遅いのに、海里は戻って来ないのに。


どうしても考えてしまう。



どうやったら前向きでいられるのか教えて欲しい。


ツラさを隠して笑うなんて、今のあたしには出来ないよ。



夕方になり、亜子ちゃんは友達と約束があるらしかったので駅で別れた。


一緒に来る?って言われたけど、そんな気分になれなくて。


ひとりになりたかった。