女の涙を面倒くさいと思うようなタイプで。
ワガママとかも言われたくなかったはずで。
あたしたちは、ケンカもなくうまくやって来たはずだった。
そう、だよね?
「いつの間にか何もかもが信じられなくなってた。男とのウワサを否定しないお前を見て、マジなんだなって。浮気してるくせに俺の前ではヘラヘラ笑って……こいつ、最低だなって心の中でずっと思ってた」
涙が溢れた。
海里はあたしが想像するよりもずっと、苦しんでいたのかもしれない。
あたしの知らない海里の顔がたくさんあった。
「けどそれを問い詰めなかったのは、あっさり捨てられるような気がして怖かったから。裏切られても、お前のことを嫌いになれなかったからだよ」
海里は弱々しくそう口にした。



