「浮気して逆ギレするとか、マジでないわ」
「だから、違うって何度も言ってるじゃん」
わかってくれない海里に、あたしもいい加減イライラして来た。
今までならガマンして本音を心の奥にしまいこんで来たけど、今日は広大のことも重なって疲れ切っていたんだと思う。
ガマン出来なかった。
もう限界だった。
「前にクラブで海里を見たよ。ハデな女の子と抱き合ってキスしてた。海里の方こそ、浮気してるよね?歩美から電話が来て『別れて』って泣かれたこともある」
「…………」
「あたしは浮気なんてしてない。やましいことしてんのはそっちじゃん。浮気を疑って過ごす日々が、どれだけツラかったか……。海里にわかる?」
苦しくてツラくて。
毎日涙が止まらなかったんだよ。
それでも信じてた。
信じたかった。
……ほんとに好きだったから。
「じゃあお前は……俺がどんな気持ちでいたかわかってんのかよ?」
海里にどう思われようと、もうどうでも良かった。
とにかく、もう苦しい思いをするのは嫌だ。
もう解放されたかったのかもしれない。



