幕が開くと、独特の世界観に誘(いざな)われる。
今回は名取以上の本当にお上手なかたがたばかりの会なので、目線1つ、指先1つに目が奪われる。
すごい……。
なかほどで、師の師も舞った。
いつもの柔らかい印象と違い、凜々しい女性を舞ってらした。
彼女の持つ意志の強さと賢さが前に出ているというか。
一旦、幕が下りて休憩時間となる。
お手洗いに立った時、ロビーに飾られてるたくさんのお花の中に偉そうな極楽鳥(ストレチア)がぴょんぴょん突っ立ってるのに目が止まった。
近づいて送り主を見ると、セルジュと竹原くん。
……めっちゃ立派なお花。
席に戻ってから
「2人のお花あったわ。めっちゃ高そうやった……あ、あのお花って指定したん?極楽鳥目立ってた。」
と聞くと、セルジュがニッコリ。
「値段は内緒。花は、彩乃が好きな花だから。」
え!?
「彩乃くんも好きなんや、極楽鳥。」
……と言ってから、気づいた。
もしかして、基本的に地味な花が好きな私が、やたらと極楽鳥にだけ執着してるのって……覚えてへんけど、ちっちゃい頃に彩乃くんの影響を受けた?
あり得る!
幕が開いてからも、私は思い出そうと考え続けたけれど、結局思い出せなかった。
でも、あの極楽鳥、絶対私が持って帰ろう!と、拳を握った。
最後の演目は「紅葉狩」。
日本舞踊ではなかなか舞台にかけることのできない「お許しもの」と呼ばれる大曲だ。
何がすごいって、常磐津、竹本、長唄の三方掛合(さんぽうかけあい)が豪華過ぎる!
しかし、今回の眼目は、なんといっても彩乃くんの副家元就任にふさわしいか否かの見極め。
共に舞うのは、何と、お家元!
……ちゃんと2人でお稽古したのか、聞くのも怖い。
ドキドキしてたけど、彩乃くんの登場で、私は完全に心を奪われた。
光り輝く美貌と、しなやかでたおやかな姫っぷり。
2枚の扇を両手で水が流れるように美しく扱う彩乃くんは、天女のように神々しかった。
周囲からも感嘆のため息がさざ波のように静かに広がった。
華麗な扇捌きにうっとりした後、彩乃くんが大変身。
お姫さまから戸隠山の鬼女へ。
隈取りが怖いーっ!
……でも、綺麗な女形が鬼に化けた時の頼りなさを感じなかった。
鬼気迫る迫力と存在感。
そうか。
彩乃くん本人が「頃合い」「限界」と感じてるのは、こういうことなのかな、と思った。
活き活きしてるというか、ノリノリなのが伝わってきた。
対して、お家元演じる平維茂の品格。
さすがです!
年輩の女性なのに、体も小さいのに、きっちりと舞台をしめていた。
祖母と孫、か。
なんとなく……彩乃くんが公達をやって、お家元が姫と鬼女……次はこれで拝見したいな。
本来はそうあるべきなのだが、今回は彩乃くんのために敢えてこの配役になったのだろう。
舞台の2人は敵対する役なのに、絆を感じられた。
今回は名取以上の本当にお上手なかたがたばかりの会なので、目線1つ、指先1つに目が奪われる。
すごい……。
なかほどで、師の師も舞った。
いつもの柔らかい印象と違い、凜々しい女性を舞ってらした。
彼女の持つ意志の強さと賢さが前に出ているというか。
一旦、幕が下りて休憩時間となる。
お手洗いに立った時、ロビーに飾られてるたくさんのお花の中に偉そうな極楽鳥(ストレチア)がぴょんぴょん突っ立ってるのに目が止まった。
近づいて送り主を見ると、セルジュと竹原くん。
……めっちゃ立派なお花。
席に戻ってから
「2人のお花あったわ。めっちゃ高そうやった……あ、あのお花って指定したん?極楽鳥目立ってた。」
と聞くと、セルジュがニッコリ。
「値段は内緒。花は、彩乃が好きな花だから。」
え!?
「彩乃くんも好きなんや、極楽鳥。」
……と言ってから、気づいた。
もしかして、基本的に地味な花が好きな私が、やたらと極楽鳥にだけ執着してるのって……覚えてへんけど、ちっちゃい頃に彩乃くんの影響を受けた?
あり得る!
幕が開いてからも、私は思い出そうと考え続けたけれど、結局思い出せなかった。
でも、あの極楽鳥、絶対私が持って帰ろう!と、拳を握った。
最後の演目は「紅葉狩」。
日本舞踊ではなかなか舞台にかけることのできない「お許しもの」と呼ばれる大曲だ。
何がすごいって、常磐津、竹本、長唄の三方掛合(さんぽうかけあい)が豪華過ぎる!
しかし、今回の眼目は、なんといっても彩乃くんの副家元就任にふさわしいか否かの見極め。
共に舞うのは、何と、お家元!
……ちゃんと2人でお稽古したのか、聞くのも怖い。
ドキドキしてたけど、彩乃くんの登場で、私は完全に心を奪われた。
光り輝く美貌と、しなやかでたおやかな姫っぷり。
2枚の扇を両手で水が流れるように美しく扱う彩乃くんは、天女のように神々しかった。
周囲からも感嘆のため息がさざ波のように静かに広がった。
華麗な扇捌きにうっとりした後、彩乃くんが大変身。
お姫さまから戸隠山の鬼女へ。
隈取りが怖いーっ!
……でも、綺麗な女形が鬼に化けた時の頼りなさを感じなかった。
鬼気迫る迫力と存在感。
そうか。
彩乃くん本人が「頃合い」「限界」と感じてるのは、こういうことなのかな、と思った。
活き活きしてるというか、ノリノリなのが伝わってきた。
対して、お家元演じる平維茂の品格。
さすがです!
年輩の女性なのに、体も小さいのに、きっちりと舞台をしめていた。
祖母と孫、か。
なんとなく……彩乃くんが公達をやって、お家元が姫と鬼女……次はこれで拝見したいな。
本来はそうあるべきなのだが、今回は彩乃くんのために敢えてこの配役になったのだろう。
舞台の2人は敵対する役なのに、絆を感じられた。



