「メールしても、迷惑じゃない?」
「……迷惑やったら、わざわざ来んやろ。」
彩乃くんの言葉は素っ気ないけど、口元は笑っていた。
「ラインも?」
「好きにしたらいい。……でも返事遅れても怒んなよ。」
私はぶんぶんと首をたてに何度も振った。
「……冬まで忙しいって聞いてんけど……」
私がそう聞くと、彩乃くんは首をかしげた。
「義人がそう言うてた?……まあ、余裕はないけど……」
彩乃くんの目だけが動いて私を捉えた。
流し目っ!!!
ひょ~~~~!
色気に鼻血出そう。
「……あきやったら、かまへん。」
明子の「あき」でいいのよね?
季節の「秋」じゃないよね?
イントネーションが違うもんね。
でも、何で?
うれしいけど、不思議になる。
私は完全に彩乃くんに一目惚れだけど、彩乃くんが私によくしてくれてる理由がわからない。
私の戸惑いが、そのまま表情に出たのだろうか。
彩乃くんは、苦笑した。
「宿題、まだできてへんねんな。」
「宿題……」
彩乃くんのことを考えろ、って言われたことよね。
私は首を横にふった。
「めっちゃやってる。寝ても覚めても考えてる。」
彩乃くんは、ため息をついた。
「足りんみたいやけどな。」
涙がじんわりとこみ上げてくる。
何でそんなこと言うん?
……足りないって言われても、どうすればいいのかわからへん。
やっぱり、竹原くんやセルジュと話すから?
でも彩乃くん、しゃべってくれへんやん……。
涙目の私に、彩乃くんは苦笑した。
「ごめん、責めてるわけちゃうから。」
そう言って、私にハンカチを差し出した。
泣いてないけど、私はそのハンカチを受け取った。
「大丈夫。でも、ありがとう。」
またハンカチ借りちゃった。
私はうれしくなって、ふふっと笑った。
彩乃くんも、微笑んでくれた。
なんだろうな。
感情が上がったり下がったりすごく忙しくてしんどいのに、ただ微笑み合うとそれだけで満たされる。
「そういう顔しといて。ほな、行くわ。」
彩乃くんはそう言うと、背中を向けて歩き出した。
「あ、ありがとう。」
背中にそう言うと、彩乃くんは足を止めて
「……おいにけらしな……」
とつぶやくような小さな声を残して、去ってしまった。
なに?
何て言った?
おいにけらしな?
私は、彩乃くんの姿が見えなくなると、慌てて改札を通り抜けた。
いつもより1本遅い電車になったけど、充分間に合う時間だ。
電車を降りると七条通を走り、博物館のところで燈子ちゃんに追いついた。
「ごめんっ!」
とりあえずそれだけ言って、荒い息が整うのをしばし待つ。
「なんやった~?早速、コクられた?」
いやいやいや。
そういうハッキリした言葉はなかった!
「……迷惑やったら、わざわざ来んやろ。」
彩乃くんの言葉は素っ気ないけど、口元は笑っていた。
「ラインも?」
「好きにしたらいい。……でも返事遅れても怒んなよ。」
私はぶんぶんと首をたてに何度も振った。
「……冬まで忙しいって聞いてんけど……」
私がそう聞くと、彩乃くんは首をかしげた。
「義人がそう言うてた?……まあ、余裕はないけど……」
彩乃くんの目だけが動いて私を捉えた。
流し目っ!!!
ひょ~~~~!
色気に鼻血出そう。
「……あきやったら、かまへん。」
明子の「あき」でいいのよね?
季節の「秋」じゃないよね?
イントネーションが違うもんね。
でも、何で?
うれしいけど、不思議になる。
私は完全に彩乃くんに一目惚れだけど、彩乃くんが私によくしてくれてる理由がわからない。
私の戸惑いが、そのまま表情に出たのだろうか。
彩乃くんは、苦笑した。
「宿題、まだできてへんねんな。」
「宿題……」
彩乃くんのことを考えろ、って言われたことよね。
私は首を横にふった。
「めっちゃやってる。寝ても覚めても考えてる。」
彩乃くんは、ため息をついた。
「足りんみたいやけどな。」
涙がじんわりとこみ上げてくる。
何でそんなこと言うん?
……足りないって言われても、どうすればいいのかわからへん。
やっぱり、竹原くんやセルジュと話すから?
でも彩乃くん、しゃべってくれへんやん……。
涙目の私に、彩乃くんは苦笑した。
「ごめん、責めてるわけちゃうから。」
そう言って、私にハンカチを差し出した。
泣いてないけど、私はそのハンカチを受け取った。
「大丈夫。でも、ありがとう。」
またハンカチ借りちゃった。
私はうれしくなって、ふふっと笑った。
彩乃くんも、微笑んでくれた。
なんだろうな。
感情が上がったり下がったりすごく忙しくてしんどいのに、ただ微笑み合うとそれだけで満たされる。
「そういう顔しといて。ほな、行くわ。」
彩乃くんはそう言うと、背中を向けて歩き出した。
「あ、ありがとう。」
背中にそう言うと、彩乃くんは足を止めて
「……おいにけらしな……」
とつぶやくような小さな声を残して、去ってしまった。
なに?
何て言った?
おいにけらしな?
私は、彩乃くんの姿が見えなくなると、慌てて改札を通り抜けた。
いつもより1本遅い電車になったけど、充分間に合う時間だ。
電車を降りると七条通を走り、博物館のところで燈子ちゃんに追いついた。
「ごめんっ!」
とりあえずそれだけ言って、荒い息が整うのをしばし待つ。
「なんやった~?早速、コクられた?」
いやいやいや。
そういうハッキリした言葉はなかった!



