彩乃くんとおつきあいして3度めのお正月を、私たちは別々に迎えた。
「元日早々、申し訳ありません。」
遥香の惚れている上垣真秀僧侶が、そう労(ねぎら)ってくれた。
「いえいえ。どうせ家にいても寝正月ですから。それに、お正月からお墓参りって、我が家はしたことなかったんですけど、清々しいもんですね。」
せっかくなので、仕事に入る前にお参りしてみたことを伝えると、上垣さんは静かに仰った。
「墓は、故人のためではなく、残された遺族のためにある、と、よくわかられましたでしょう。」
「……そうですね。」
会話がめんどくさそうな方向にいきそうだな、と恐れたところで、遥香が乱入してきた。
ナイスタイミング!
……てか、上垣さん、実はうざい人かも。
「明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!」
元気な遥香に、上垣さんは苦笑していた。
「明けましておめでとう。川村遥香くん、今年はもう少しこの場に似合った落ち着きを身につけなさいな。」
「はい!そしたら、4月から常勤でアルバイト確定してもらえますか?」
上垣さんは、遥香の頭をポンポン!と、軽く叩いた。
「川村遥香くんは熱心に頑張ってくれるから、4月の大学進学を待たずにこのまま継続することになったよ。よろしく。」
遥香は、今、上垣さんが触れた頭部を両手でおさえて、目と口を大きく開けて、真っ赤になった。
……めっちゃかわいい……遥香。
「やったー!じゃ、ずっと来ていいんですね!ありがとうございますっ!」
上垣さんは、何も言わずに背中を向けて去っていったけれど、その背中が機嫌良さそうに見えた。
「遥香、よかったねえ。いよいよ本格的に、がんばれ!。」
遥香はうれしそうに頷いた。
ギリギリ三が日の土曜日は、彩乃くんと初詣に出かけた。
「センター試験まであと2週間やのに、丸一日遊んでていいの?」
彩乃くんは紬にとんび(インバネスコート)という、私が萌え死にそうな格好だ。
私はお正月らしく、明るい振袖にケープを重ねた。
「遊んでへんもん。ちゃんと天神さんに願掛けするんやもん。」
彩乃くんは昇殿してご祈祷まで受けた……お継父さまに、そうしろ!と言われたらしい。
大工さんは神事が好きなんだそうだ。
「しかしすごい人やねえ……この人らみんな志望大学に合格しはるといいんやけど……」
私の暢気な言葉に、彩乃くんは苦笑いしていた。
「元日早々、申し訳ありません。」
遥香の惚れている上垣真秀僧侶が、そう労(ねぎら)ってくれた。
「いえいえ。どうせ家にいても寝正月ですから。それに、お正月からお墓参りって、我が家はしたことなかったんですけど、清々しいもんですね。」
せっかくなので、仕事に入る前にお参りしてみたことを伝えると、上垣さんは静かに仰った。
「墓は、故人のためではなく、残された遺族のためにある、と、よくわかられましたでしょう。」
「……そうですね。」
会話がめんどくさそうな方向にいきそうだな、と恐れたところで、遥香が乱入してきた。
ナイスタイミング!
……てか、上垣さん、実はうざい人かも。
「明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いします!」
元気な遥香に、上垣さんは苦笑していた。
「明けましておめでとう。川村遥香くん、今年はもう少しこの場に似合った落ち着きを身につけなさいな。」
「はい!そしたら、4月から常勤でアルバイト確定してもらえますか?」
上垣さんは、遥香の頭をポンポン!と、軽く叩いた。
「川村遥香くんは熱心に頑張ってくれるから、4月の大学進学を待たずにこのまま継続することになったよ。よろしく。」
遥香は、今、上垣さんが触れた頭部を両手でおさえて、目と口を大きく開けて、真っ赤になった。
……めっちゃかわいい……遥香。
「やったー!じゃ、ずっと来ていいんですね!ありがとうございますっ!」
上垣さんは、何も言わずに背中を向けて去っていったけれど、その背中が機嫌良さそうに見えた。
「遥香、よかったねえ。いよいよ本格的に、がんばれ!。」
遥香はうれしそうに頷いた。
ギリギリ三が日の土曜日は、彩乃くんと初詣に出かけた。
「センター試験まであと2週間やのに、丸一日遊んでていいの?」
彩乃くんは紬にとんび(インバネスコート)という、私が萌え死にそうな格好だ。
私はお正月らしく、明るい振袖にケープを重ねた。
「遊んでへんもん。ちゃんと天神さんに願掛けするんやもん。」
彩乃くんは昇殿してご祈祷まで受けた……お継父さまに、そうしろ!と言われたらしい。
大工さんは神事が好きなんだそうだ。
「しかしすごい人やねえ……この人らみんな志望大学に合格しはるといいんやけど……」
私の暢気な言葉に、彩乃くんは苦笑いしていた。



