「あきは、どこへ行ってたん?」
彩乃くんが無理矢理笑顔を作ってそう聞く……目もとがピクッて引きつったよ……。
私は今度こそ彩乃くんを怒らさないように言葉を選ぶ。
「居酒屋とかイタリアンとかで適当に食べて、カラオケとか喫茶店とかで騒いで、屋台で買い食いして。あ~、宵山の夜は、日和神楽と暴走族の集会もちらっと見てから帰るよ。」
私の言葉に彩乃くんは首をかしげる。
「暴走族?そんなもん京都におるんか?」
……さすが、おぼっちゃま……
かくいう私も普段の生活で遭遇することは皆無やけど、だからこそ宵山はおもしろいというか。
「うん、いてはるみたい。気合いの入った髪型と特攻服が妙に新鮮で。目付の悪い警察がいっぱい見張ってはるねん。」
「……おまえ、ほんま、危ないわ。何かあったらどうするねん。もう行ったらあかんで。てか、俺と以外、祇園祭も大文字も禁止!」
横暴~!
……とか思いつつも、そういう束縛はうれしい……気がする。
「はぁい。じゃ、毎年一緒にいてくれるん?」
顔がへらへらするのを押さえられない。
彩乃くんは、無言で私の肩を引き寄せた。
大好き!
「とりあえず、飯、行く?」
彩乃くんに聞かれて、私は時計を見る。
「とりあえず、歩行者天国になるから飛び出す。」
「は?」
時刻は17時57分。
「18時ちょうどに、わっと車道に出るねん。」
ニコニコそう言うと、彩乃くんは首をかしげていた。
「……その後ずっと歩けるのに、わざわざ飛び出さんでも。」
「彩乃くん、おっさん!無意味に走り出すのが青春でしょ(笑)ほら、『飛び出せ!青春』とか。」
自分自身でも意味のわからないことを笑いながら言うと、彩乃くんを引っ張って、四条烏丸の交差点を少し西へ向かった。
警察が、車を止める準備を始める。
18時ちょうど、一斉に歩行者が車道に飛び出した!
彩乃くんを引っ張ってるつもりが、気がつけば、彩乃くんが私を引っ張って前を走っていた。
「ど真ん中。……あほがいっぱいおるわ。」
車道の真ん中で足を止めてそう言いながらも彩乃くんは笑ってた。
彩乃くんと手をつないで、四条通りの車道を西へと歩く。
「ほな、次はベーコンエッグたい焼き!」
「何?それ。」
「毎年食べる定番ねん。あ……でも、彩乃くんは普通に甘いたい焼きのほうがいい?」
ちらりと上目遣いで見上げる。
彩乃くんは微妙な表情をしていたけど、私を見て、ふっと笑った。
「いや。あきが食いたいなら俺も食ってみる。行こか。……どっち?」
「毎年同じ場所ねん。一方通行を上がって……」
ただでさえ蒸し暑い京都の夏、人ごみの中で不快指数は天井知らずだろうに、私たちはしっかりと手をつないで歩いた。
じっとりと汗ばんでも、離さない。
絶対、離れない。
彩乃くんが無理矢理笑顔を作ってそう聞く……目もとがピクッて引きつったよ……。
私は今度こそ彩乃くんを怒らさないように言葉を選ぶ。
「居酒屋とかイタリアンとかで適当に食べて、カラオケとか喫茶店とかで騒いで、屋台で買い食いして。あ~、宵山の夜は、日和神楽と暴走族の集会もちらっと見てから帰るよ。」
私の言葉に彩乃くんは首をかしげる。
「暴走族?そんなもん京都におるんか?」
……さすが、おぼっちゃま……
かくいう私も普段の生活で遭遇することは皆無やけど、だからこそ宵山はおもしろいというか。
「うん、いてはるみたい。気合いの入った髪型と特攻服が妙に新鮮で。目付の悪い警察がいっぱい見張ってはるねん。」
「……おまえ、ほんま、危ないわ。何かあったらどうするねん。もう行ったらあかんで。てか、俺と以外、祇園祭も大文字も禁止!」
横暴~!
……とか思いつつも、そういう束縛はうれしい……気がする。
「はぁい。じゃ、毎年一緒にいてくれるん?」
顔がへらへらするのを押さえられない。
彩乃くんは、無言で私の肩を引き寄せた。
大好き!
「とりあえず、飯、行く?」
彩乃くんに聞かれて、私は時計を見る。
「とりあえず、歩行者天国になるから飛び出す。」
「は?」
時刻は17時57分。
「18時ちょうどに、わっと車道に出るねん。」
ニコニコそう言うと、彩乃くんは首をかしげていた。
「……その後ずっと歩けるのに、わざわざ飛び出さんでも。」
「彩乃くん、おっさん!無意味に走り出すのが青春でしょ(笑)ほら、『飛び出せ!青春』とか。」
自分自身でも意味のわからないことを笑いながら言うと、彩乃くんを引っ張って、四条烏丸の交差点を少し西へ向かった。
警察が、車を止める準備を始める。
18時ちょうど、一斉に歩行者が車道に飛び出した!
彩乃くんを引っ張ってるつもりが、気がつけば、彩乃くんが私を引っ張って前を走っていた。
「ど真ん中。……あほがいっぱいおるわ。」
車道の真ん中で足を止めてそう言いながらも彩乃くんは笑ってた。
彩乃くんと手をつないで、四条通りの車道を西へと歩く。
「ほな、次はベーコンエッグたい焼き!」
「何?それ。」
「毎年食べる定番ねん。あ……でも、彩乃くんは普通に甘いたい焼きのほうがいい?」
ちらりと上目遣いで見上げる。
彩乃くんは微妙な表情をしていたけど、私を見て、ふっと笑った。
「いや。あきが食いたいなら俺も食ってみる。行こか。……どっち?」
「毎年同じ場所ねん。一方通行を上がって……」
ただでさえ蒸し暑い京都の夏、人ごみの中で不快指数は天井知らずだろうに、私たちはしっかりと手をつないで歩いた。
じっとりと汗ばんでも、離さない。
絶対、離れない。



