0時過ぎ、うたた寝し始めた奈津菜を連れて、燈子ちゃんが母屋に寝に行った。
1時、セルジュがリタイア。
1時半、私も寝に行こうとしたけれど、義人くんに引き留められる。
……でも眠くて眠くて……気づいたら彩乃くんの肩にもたれて寝てたらしい。
いや、まて。
おかしいぞ。
私、彩乃くんの隣に座ってたわけじゃないのに。
斜め前ぐらいに座ってたはずやのに……なぜ?
「今、何時?義人くんと遙香は?」
キョロキョロと見回しながら彩乃くんにそう聞いたけど、返事がない。
「彩乃くん?」
見ると、彩乃くんも熟睡してるらしい。
えーと……。
携帯で時間を見ると、草木も眠る丑三つ時。
「彩乃くん?彩乃くん?」
ここで座ったまま寝てても疲れは取れないだろうと、私は彩乃くんに声をかけて起こす。
「……あ……寝てしもてた……」
彩乃くんが目をこすってから、両手をぐーっと挙げて体を伸ばした。
「うん、私も。母屋行こうか?」
そう言いつつ、ペットボトルのお茶を入れて、彩乃くんに差し出した。
彩乃くんは黙って飲み干して、グラスを突き出す。
もう一杯?
彩乃くんのグラスをお茶で満たしてから、私も少し飲んだ。
「あきは酒、好きちゃうん?」
「……いや、未成年やし。」
「ああ、そっか。……あきらしいな。」
彩乃くんはそう言ってから立ち上がった。
トイレに行くらしく、障子を開けた彩乃くんは
「うわっ!」
と、変な声を挙げた。
「どしたん?」
「いや!何でもない!そこ座ってろ!」
慌ててそう言って、彩乃くんは障子をピシャッと閉めた。
……気になる。
彩乃くんがトイレに入ったらしいのを待って、そっと障子を開けて覗いてみる。
さっきまで何もなかったお部屋には、ふかふかのお布団が一組だけ敷かれていた。
義人くん……。
これは、絶対逆効果だってば。
私は慌てて障子を閉めて部屋に戻った。
しばらくして羽二重と袴から浴衣に着替えた彩乃くんが戻ってきた。
カチコチな私を見て、彩乃くんは苦笑した。
「隣、見た?」
「……うん。」
自分が明らかに不自然なのは自覚しているので、私はうなずいた。
彩乃くんは頭をかきながら、縁側へ出た。
「あからさますぎて、気が効くんじゃなくて、完全に遊ばれてるよな。」
「うん。」
冷たい空気が室内に入ってくる。
「……藤、綺麗やな。」
彩乃くんが庭に降りて藤棚の下のベンチに座った。
息がつまりそうだった私はホッと安堵した。
たぶん彩乃くんも同じ気持ちだったのだろう。
適度な距離と新鮮な空気が私たちの緊張をといた。
「あっちのほう、ツツジも綺麗やったよ。すごいね。」
そう言いながら私も縁側へと移動した。
庭下駄は1つしかなさそうなので、私は縁側に座ってみた。
でも彩乃くんは、私が庭下駄を目で探したのを見逃さなかったらしい。
一拍置いて、立ち上がると
「来るか?」
と両手を出した。
1時、セルジュがリタイア。
1時半、私も寝に行こうとしたけれど、義人くんに引き留められる。
……でも眠くて眠くて……気づいたら彩乃くんの肩にもたれて寝てたらしい。
いや、まて。
おかしいぞ。
私、彩乃くんの隣に座ってたわけじゃないのに。
斜め前ぐらいに座ってたはずやのに……なぜ?
「今、何時?義人くんと遙香は?」
キョロキョロと見回しながら彩乃くんにそう聞いたけど、返事がない。
「彩乃くん?」
見ると、彩乃くんも熟睡してるらしい。
えーと……。
携帯で時間を見ると、草木も眠る丑三つ時。
「彩乃くん?彩乃くん?」
ここで座ったまま寝てても疲れは取れないだろうと、私は彩乃くんに声をかけて起こす。
「……あ……寝てしもてた……」
彩乃くんが目をこすってから、両手をぐーっと挙げて体を伸ばした。
「うん、私も。母屋行こうか?」
そう言いつつ、ペットボトルのお茶を入れて、彩乃くんに差し出した。
彩乃くんは黙って飲み干して、グラスを突き出す。
もう一杯?
彩乃くんのグラスをお茶で満たしてから、私も少し飲んだ。
「あきは酒、好きちゃうん?」
「……いや、未成年やし。」
「ああ、そっか。……あきらしいな。」
彩乃くんはそう言ってから立ち上がった。
トイレに行くらしく、障子を開けた彩乃くんは
「うわっ!」
と、変な声を挙げた。
「どしたん?」
「いや!何でもない!そこ座ってろ!」
慌ててそう言って、彩乃くんは障子をピシャッと閉めた。
……気になる。
彩乃くんがトイレに入ったらしいのを待って、そっと障子を開けて覗いてみる。
さっきまで何もなかったお部屋には、ふかふかのお布団が一組だけ敷かれていた。
義人くん……。
これは、絶対逆効果だってば。
私は慌てて障子を閉めて部屋に戻った。
しばらくして羽二重と袴から浴衣に着替えた彩乃くんが戻ってきた。
カチコチな私を見て、彩乃くんは苦笑した。
「隣、見た?」
「……うん。」
自分が明らかに不自然なのは自覚しているので、私はうなずいた。
彩乃くんは頭をかきながら、縁側へ出た。
「あからさますぎて、気が効くんじゃなくて、完全に遊ばれてるよな。」
「うん。」
冷たい空気が室内に入ってくる。
「……藤、綺麗やな。」
彩乃くんが庭に降りて藤棚の下のベンチに座った。
息がつまりそうだった私はホッと安堵した。
たぶん彩乃くんも同じ気持ちだったのだろう。
適度な距離と新鮮な空気が私たちの緊張をといた。
「あっちのほう、ツツジも綺麗やったよ。すごいね。」
そう言いながら私も縁側へと移動した。
庭下駄は1つしかなさそうなので、私は縁側に座ってみた。
でも彩乃くんは、私が庭下駄を目で探したのを見逃さなかったらしい。
一拍置いて、立ち上がると
「来るか?」
と両手を出した。



