「だいたい、進学校の割に行事が多すぎるし、熱心すぎるのよね!」
応援合戦の練習の最中に、それでも1人、何の役員も部活動もしていない暇人のはずの遙香がブツブツ文句を言っていた。
「まあ、進学校ってゆーても、うちは放任主義だから。他大学を受験したければお好きにどうぞ、って程度の。」
母校愛の強い燈子ちゃんが、何か文句あるのか、と言わんばかりにそう言った。
この時期、生徒会活動よりも部活動よりも優先されるのが、応援合戦の練習で、次に文化祭の準備。
応援団の奈津菜は、額に汗して指導と演舞に走っている。
「……青春やな~。」
奈津菜の一生懸命さがまぶしく、しみじみそう言うと、遙香がぶるぶると首を振った。
「女だらけの青春なんて嫌~!何が悲しゅうて、なっちゅんの学ラン姿なんか見なあかんの!」
……まあ、私もどうせ見るなら、燈子ちゃんの学ラン姿がいい……身長169cmのスラリとした燈子ちゃんならどれだけ似合うことか。
いや、なっちゅんは可愛いけどさ、学ランよりセーラー服のほうがずっと似合うと思うから。
「体育祭は女だけ!それよりやっぱり文化祭よ!文化祭!あ~楽しみ~~~♪」
遙香はチケットを扇のように広げてパタパタ扇ぎ、奈津菜に怒られた。
文化祭の前日祭。
生徒会役員の私は、マジで目が回るぐらい忙しかった。
どうしてみんなもっと早く準備してくれないのーっ!?
今日1日で、校舎を6周ぐらい走った気がする。
めっちゃ疲れた……。
唯一のご褒美は、開会式。
ダンス部の演舞に、ときめいて癒された。
燈子ちゃんが美しくて、ほんっとうに素敵で!……私はホロリと涙をこぼした。
1年生ながら長身で技術的にも上手い燈子ちゃんは、いつもいい位置で踊っている気がする。
……その分、先輩からの風当たりはきついらしいけど、燈子ちゃんは持ち前の努力と根性でポジションを守っている。
燈子ちゃんの意地を知っているだけに、私は毎回、ダンス部の発表では必ず泣いてしまうのだ。
「また泣いてる。あきちゃん、ほら、生徒会室で仕事が待ってるよ!」
会長に背中を押され、開会式終了後、再び走り回った。
花火やフォークダンスも、私たちにはほぼBGMでしかなかった。
文化祭1日め。
世間では土曜日なので、午前中は学外からの訪問者も少ない。
が、私たちには余裕はなかった。
本当はクラスの展示や案内係のお手伝いもしたかったのだけれど、私は生徒会活動、燈子ちゃんはクラブ活動で免除された。
ありがたいような、ちょっと淋しいような……。
生徒会室と実行委員本部、総合受付に交替で詰める私に、奈津菜がサーティーワンのアイスクリームを差し入れしてくれた。
役員の両親や教職員からの差し入れも豊富だったので食料には困らなかったが、みんなが楽しんでいるわたがしやポップコーンにはありつけなかった。
午後からは、制服の男子が増える。
学内が色めき立って変な空気になっているのを、私は生徒会室の窓から望遠鏡で眺めていた。
応援合戦の練習の最中に、それでも1人、何の役員も部活動もしていない暇人のはずの遙香がブツブツ文句を言っていた。
「まあ、進学校ってゆーても、うちは放任主義だから。他大学を受験したければお好きにどうぞ、って程度の。」
母校愛の強い燈子ちゃんが、何か文句あるのか、と言わんばかりにそう言った。
この時期、生徒会活動よりも部活動よりも優先されるのが、応援合戦の練習で、次に文化祭の準備。
応援団の奈津菜は、額に汗して指導と演舞に走っている。
「……青春やな~。」
奈津菜の一生懸命さがまぶしく、しみじみそう言うと、遙香がぶるぶると首を振った。
「女だらけの青春なんて嫌~!何が悲しゅうて、なっちゅんの学ラン姿なんか見なあかんの!」
……まあ、私もどうせ見るなら、燈子ちゃんの学ラン姿がいい……身長169cmのスラリとした燈子ちゃんならどれだけ似合うことか。
いや、なっちゅんは可愛いけどさ、学ランよりセーラー服のほうがずっと似合うと思うから。
「体育祭は女だけ!それよりやっぱり文化祭よ!文化祭!あ~楽しみ~~~♪」
遙香はチケットを扇のように広げてパタパタ扇ぎ、奈津菜に怒られた。
文化祭の前日祭。
生徒会役員の私は、マジで目が回るぐらい忙しかった。
どうしてみんなもっと早く準備してくれないのーっ!?
今日1日で、校舎を6周ぐらい走った気がする。
めっちゃ疲れた……。
唯一のご褒美は、開会式。
ダンス部の演舞に、ときめいて癒された。
燈子ちゃんが美しくて、ほんっとうに素敵で!……私はホロリと涙をこぼした。
1年生ながら長身で技術的にも上手い燈子ちゃんは、いつもいい位置で踊っている気がする。
……その分、先輩からの風当たりはきついらしいけど、燈子ちゃんは持ち前の努力と根性でポジションを守っている。
燈子ちゃんの意地を知っているだけに、私は毎回、ダンス部の発表では必ず泣いてしまうのだ。
「また泣いてる。あきちゃん、ほら、生徒会室で仕事が待ってるよ!」
会長に背中を押され、開会式終了後、再び走り回った。
花火やフォークダンスも、私たちにはほぼBGMでしかなかった。
文化祭1日め。
世間では土曜日なので、午前中は学外からの訪問者も少ない。
が、私たちには余裕はなかった。
本当はクラスの展示や案内係のお手伝いもしたかったのだけれど、私は生徒会活動、燈子ちゃんはクラブ活動で免除された。
ありがたいような、ちょっと淋しいような……。
生徒会室と実行委員本部、総合受付に交替で詰める私に、奈津菜がサーティーワンのアイスクリームを差し入れしてくれた。
役員の両親や教職員からの差し入れも豊富だったので食料には困らなかったが、みんなが楽しんでいるわたがしやポップコーンにはありつけなかった。
午後からは、制服の男子が増える。
学内が色めき立って変な空気になっているのを、私は生徒会室の窓から望遠鏡で眺めていた。



