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「美月。手とまってるよ?」
「あ…ごめんなさい。」

先生の声が耳に入る。
久しぶりに名前呼んでくれた、なんて考えながら問題を解く。

残り3分-…。
先生がそう言って横を通る。その瞬間、私は先生の香水に包まれた。

一瞬で先生に包まれた私は、最後の問題を解き終わる。

それにしても、ひどいな。昨日はあんなにも優しくしてくれたのに。

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