そして6時
夕食の時間帯はいつも忙しく、
家族連れで賑わう店内では作業指示が飛び交う
「3番卓オーダー聞いてきて!」
「おーい料理持ってけるー?」
「厨房、5番卓の料理まだですか!?」
司は入ってくるお客様をテーブルに案内しながらオーダーをとり、
お客様が帰った席を拭いてセッティングする係りだ
空いた席をセッティングしようとして、机の下に可愛い手袋が落ちているのに気がついた
「あ、忘れ物…」
拾い上げながら座っていたお客様を思い出す
そして入り口を見るとちょうどカップルが店を出ていくところだった
あのお客様だ…!
食事中のお客様が不快にならない程度の速度で走る
店から出て3メートルくらいで追いついた
「お客様!」
「?…私ですか?」
高校生くらいだろうか、
黒髪ストレートの女の子が振り向く。
司は50センチ手前で立ち止まり、ニコッと笑った
「この手袋、お忘れではないですか?」
丁寧な仕草で差し出すと、
女の子の顔が真っ赤になった
「あ!私の…ごめんなさい、忙しいのに…ありがとうございます!」
眩しいくらいの笑顔が返ってくる
司の心が暖かい光でいっぱいになった
「いえ、外は寒いですから…どうぞ、お気をつけて」
きちんと会釈をして店内に戻る
今日は良い日だな~とにやけつつ案内を再開した
夕食の時間帯はいつも忙しく、
家族連れで賑わう店内では作業指示が飛び交う
「3番卓オーダー聞いてきて!」
「おーい料理持ってけるー?」
「厨房、5番卓の料理まだですか!?」
司は入ってくるお客様をテーブルに案内しながらオーダーをとり、
お客様が帰った席を拭いてセッティングする係りだ
空いた席をセッティングしようとして、机の下に可愛い手袋が落ちているのに気がついた
「あ、忘れ物…」
拾い上げながら座っていたお客様を思い出す
そして入り口を見るとちょうどカップルが店を出ていくところだった
あのお客様だ…!
食事中のお客様が不快にならない程度の速度で走る
店から出て3メートルくらいで追いついた
「お客様!」
「?…私ですか?」
高校生くらいだろうか、
黒髪ストレートの女の子が振り向く。
司は50センチ手前で立ち止まり、ニコッと笑った
「この手袋、お忘れではないですか?」
丁寧な仕草で差し出すと、
女の子の顔が真っ赤になった
「あ!私の…ごめんなさい、忙しいのに…ありがとうございます!」
眩しいくらいの笑顔が返ってくる
司の心が暖かい光でいっぱいになった
「いえ、外は寒いですから…どうぞ、お気をつけて」
きちんと会釈をして店内に戻る
今日は良い日だな~とにやけつつ案内を再開した
