あの夏
夢じゃなかった
一緒に歩いたんだよ

私は高校2年生 近沢 空
サッカー部のマネをしている。

毎朝毎晩と登下校している相手は
私の幼馴染 深川 麻斗
サッカー部に所属していて高2にも関わらず背番号は10番
エースナンバーを背中に背負って毎日サッカーと向き合っている。
私はそんな彼にずっと前から恋に落ちている。
この気持ちは何年も前から心にそっとしまっているの
麻斗にとってサッカーは恋人みたいな物たがら。悔しいけど私も麻斗が好きだからサッカーを1番近くで応援したい。
だからずっと言わないつもりなの。

いつもと変わらず朝を迎える

「よっ!空! 今日はいい天気だな〜
サッカー日和だ!」

声をかけてきたのは麻斗だった。

「朝からサッカーの名前出すくらいすきなんだね」

本当に毎朝サッカーの話をしてくるんだよ?好き過ぎだっつーの

「そりゃー、サッカーは俺の恋人だからな!」

そう言いながらニカって笑顔を私に向けてくる。

「じゃ、彼女は作らないの?」

「おう!作る気ないから安心しろ!」

いやいや、気を持ってよ
そう思いつつも恋人がせめてサッカーから変わらないように祈る

「ふ〜ん、麻斗が作らないなら私もつくらない!」

「えっ!?何でだよ!
空は今のうちに作っとかないと
女の魅力がただでさえないし」

「何よそれー!
今私を侮辱したでしょ!」

私より身長が高い彼を私は目を細くして睨みつけた。

「うおっ!こえ〜
これだから空はモテないんだよなー
俺だったらもっとこう…ほら何て言うか…取り敢えず!空は駄目だな!」

チクッ
ちょっとそれはキツかったかも
私じゃ駄目なんだ?

「別に私を選んでなんて言ってないでしょ!
どうせ麻斗は私を女として見てないんだし」

「確かに。空は男の中の男だ」

「んなっ!」

私は右手で拳を作り殴る振りをした

「お前から言ったんだろ!?
それ反則だから!!」

そうだけど。
少しは女として見て欲しいよ
と思いつつ私たちはこの後もじゃれ合いながら学校へ登校した。