「じゃあ行ってくるから」
哲平の家族への言葉は、まるで何処かに遊びに行くかのように哲平は言った。
「ちゃんと食べるのよ」
とお母さん。
「帰った来たら、又ゲームしようね」
と耕平くん。
「しっかりやるんだぞ」
と言うお父さんの言葉に哲平は
「親父、ごめんな」
そう一言言った。
こんな優しい家族に囲まれて育った哲平は、今どんな気持ちでこの家を離れるの?」
私のせいでバラバラになると思うと、胸が苦しかった…。
「そんな顔するなよ。行こうぜ!」
どんな時でも、
哲平は優しい……。
二人で決めた行先は兵庫だった。
兵庫の大学に進学が決まった里沙のアパートの近くに住もうと、二人で決めた。
改札を抜けると
私達はもう
後戻り出来ない…。
「俺、貯金全部持って来たけど、仕事決まるまでいくらかかるか分かんねぇし…。長旅になるけど電車で我慢してな」
「ううん、私は全然大丈夫だよ」
哲平に切符を渡され、改札を抜けた。
改札を抜けたこの先には、どんな未来が待ってるの?
電車に乗ると沢山の人が乗ってた。
そして、行く先には私たちの知らない街と、知らない人が待ってる……。



