小さな恋のメロディ

ー作戦実行の13時


私はドキドキしてきた。

その時、玄関のチャイムが鳴る。


「お邪魔します」


里沙の声がした。
私は里沙を玄関まで迎え、部屋に戻った。
部屋の下には哲平がいる。


「紺野くんは?」

「あの車で待ってる。綾香、大丈夫?」

「うん!」


私はクローゼットに隠してあった鞄を下に落とす。
里沙がまず先に飛び降り、続いて私が飛び降りる。


「早くっ!」


そう言って哲平は私の手を取った。
家の方を振り返ると、窓からママが呆然とこっちを見ていた。

私はそれを振り切って、車に乗り込んだ。


ママは何で私を止めないの?
ママが大声を出せば、私はパパの部下の人に連れ戻されていた…。


「元気だったか?」


心配そうに哲平が聞く。


「…うん」


無言になる私達に紺野が聞く。


「お前らこれからどうすんの?」

「あぁ…。とりあえず、俺んち行って」



哲平の家に送って行って貰い、里沙と紺野に沢山お礼を言って、哲平と私は哲平の部屋に入った。
腰を下ろすと少し沈黙になって、哲平が口を開く。


「お前はどうしたい?」


私は哲平をジッと見て言う。


「哲平と一緒なら、何でもいいよ…」


哲平は少し照れたように笑った。


「ここは、すぐに見つかるだろうな…」

「…うん」

「ここを出るか?」