小さな恋のメロディ

卒業式が始まると、少しずつすすり泣く声が聞こえた。

全てがうざったかったあの頃…。


恋を知りたくて、沢山の人と付き合ったこと…。


哲平とサボった川原…。


鳴海と回った文化祭…。


初めて出来た友達…。



色んな事が、頭の中を駆け巡る。



この高校に来て良かったよ。



私は胸がいっぱいになった……。





卒業式が終わり、教室に戻ってからの先生の話が終わると哲平が言った。


「何泣いてんだよ?」

「哲平だって、目赤いじゃん…」

「…気のせいだろ?カラオケ行こうぜ!」

「うん!あっ、でも着替えてから行きなさいってパパが…。里沙達と先に行ってて?」

「しょうがねぇな。じゃ、後でな!」


そう言って私は急いで家に帰る。
部屋に戻って着替えると、パパに呼ばれた。


「何?」

「これを書きなさい」

「……何で?」



そこにあったのは、
鳴海との婚姻届けだった……。