朝、私とゆうとはまた一緒に登校してきた。

みんなは見慣れたみたいで、二人で歩いてても何も言われなくなった。

教室に行き、引き出しに教科書を入れようとしたら、中に紙が入っていた。

見てみると、

《放課後、視聴覚室に来て。杉村》

正直、行きたくはなかった。
でも、ずっと断り続けるのもかわいそうだと思い、行くことにした。


放課後になり、視聴覚室に行こうとしたが、まず、開いているか気になり、一応行くことにした。

すると、吹奏楽部の楽器が置いてあった。

これは無理だな…。
そう思っていた。

そのとき、吹部の人たちが、楽器を持っていった。

その中の一人が、

「あのー…。ここ、使いますか?」

「あ、はい」

私は、鍵を渡され、中に入って杉村が来るのを待っていた。

ガラッ

ドアの方を見ると、杉村だった。

「来てくれたんだ」

「まぁ…」

「あのさ、あのとき、ひどいこと言ってごめん…。
あとから、後悔した」

「今更、何なの!
こっちが、どれだけ傷ついたか…」

「ほんと、ごめん…。
あのときは自分の本当の気持ちに気づかなかった。
ほんとは、山下のことが好きなんだって…」