「は~い…。乗りますよ~!」

「嫌なの?」

「そんなわけないじゃん!
ただ、恥ずかしい…」

「大丈夫だから!まりかがなんか言われたら、俺が、助けるから!」

えっ?さっき、さりげなくまりかって言った?

「ありがとう。
あのさ、さっき、私のこと、名前で呼んだよね?」

「さぁ~ね~!」

「嬉しい。ありがと、ゆうと!」

私も名前で呼んだ。
その瞬間、ゆうとの顔は、タコみたいに赤くなった。

「なに、赤くなってんの~!」

「うるせー!行くぞ!」

「えっ!待って!」

私は、かばんを急いで取って、ゆうとの自転車の後ろに乗って、学校に向かった。